東京女子プロレスは6月7日の後楽園ホール大会「STAND ALONE’26」でインターナショナル・プリンセス王座戦を開催する。デビュー時期が近く、プライベートでも仲の良い王者鈴芽に挑戦する桐生真弥に心境を聞いた。
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-DDTが管理するアイアンマンヘビーメタル級はさておき、東京女子のシングル王座に挑戦するのは久しぶりですよね
「本当に5年以上前に一度、同じインターナショナルのベルトに挑戦したことがあるんですけど、上福さんに挑戦したことがあって。まだ東洋盟友(2人がかつて組んでいたタッグ)になる前だと思うんですけど、その時以来のシングルのベルトの挑戦ですね」
-相手は仲良しの鈴芽選手です
「鈴芽は同じ2019年デビューで、一応私の方がちょっと先にデビューはしてるんですけど、本当にプライベートでめちゃくちゃ仲良くしてもらってて。でも、よくよく考えると実はリングで戦うことが正直あまりなかったことに気づいて。シングルは私の記憶が正しければ2回(笑い)」
-ええっ、そうなんですか!?
「しかもデビュー直後とかなんで。それ以来、もうずっとやってない相手。でもずっと近くにはいた存在で。例えが正しいか分からないですけど、同じ会社にいるけど部署が違う。仕事を一緒にしたことはないなぁ、存在は知ってるけど、みたいな」
-なんで挑戦しようと思ったんですか
「ずっと近くで見てて、めちゃくちゃ良い選手だというのは間違いなく思っていて。戦いたいし、あとはベルトですよね。ベルトを取りたい、鈴芽がベルトを持ってる、今しかない、っていう感じでしたね」
-真弥選手は自分の世界観を持っていて、ファンを笑わせることができて、そんな中でも真剣にベルトを目指す部分はずっと持ち続けてきたのでしょうか
「そうですね、でもきっかけはやっぱり去年アイアンマンを獲得できて、なんかこうベルトへの執着心みたいなのがすごい高まってきたのが大きいですね。アイアンマンのベルトはDDTですけど、東京女子のベルトを本当に巻きたいという気持ちが出てきて。久しぶりに頑張ってみようかなという気持ちがすごい高まりまして」
-最近、アイアンマン王座を争っている中で、ベルトを持ってるとやはり何か違うということを感じたのでしょうか
「すごい気持ちがドシッとしていられる感じはありますよね。自分は王者だから負けられないぞ、みたいな気持ちが強くなるというか。特殊なルールなので他のベルトとは違うかもしれませんけど、守るぞっていう気持ちを学んだというか。東京女子のベルトに対しても、私も獲りたいし、でも鈴芽がベルトを大切にする思いみたいなのも感じていて。だからやっぱり正々堂々と、私がしっかり勝って取るぞという気持ちが芽生えています」
-アイアンマンのベルトを守るのも大変ですよね。アジャコング選手が襲いかかってきたりするわけですから
「危ないんですよ。本当に危険なベルトですよ、あれは(笑い)。でもそれでちょっと心が鍛えられたのかもしれない」
-でもアイアンマンを巡る戦いの中では不意打ちだったり、結構姑息(こそく)な戦法も繰り出していました(笑い)
「そうですね、アイアンマンは勝ち方の幅が広すぎるところがあるので多少、姑息な手を使ったりしたんですけど(笑い)、インターナショナルのベルトはしっかり試合をして、しっかり勝って、この試合を全世界に届けなくてはいけないという、そういう気持ちもあるので。もう全世界に私がチャンピオンになるぜっていう試合を見せたいと思います」
-海外へ届けるというお話ですが、真弥選手の「謝罪式」の技は外国のファンも理解しているのでしょうか
「初めてロンドンに行って試合をした時に、なんか私が悪いことしたんですよね。その時点で、なんかすごい『謝罪しろ』みたいなコールが起きて(笑い)。あ、みんな知ってるんだってちょっとびっくりしてしまって。えっ? 謝罪が海外にも届いている? って、びっくりして。それで私もせっかく海外でやるということで英語で謝罪してみたんです」
-アイム・ソーリーみたいな
「そうです、アイム・ソーリーみたいな感じで(笑い)。今年も海外の選手が来てくれて戦う機会とかあったんですけど、その選手の母国語の『すいません』を教えていただき、学ぶということがあって。よく世界中の語学を学ぶ方とか、とりあえずあいさつだけでもいろんな国の言葉を覚えるっていいますけど、私は世界中の『ごめんね』を覚えたいです」
-謝罪は世界共通ですもんね(笑い)
「共通だし、日本人らしさでもあると思うんです」
-あの土下座の姿勢っていうのは、みんなあれが謝ってるんだって通じているんでしょうか
「(世界中で)通じていけばうれしいです。日本人の心、ジャパニーズ謝罪ですから(笑い)」
-鈴芽選手との決戦に話は戻りますが、親友とバチバチにやり合うのは難しくないですか
「私は結構、難しさというよりは、楽しいってちょっと思っています。戦う前の段階ではということですが。本当に真正面で一対一で向き合うことがなかったからこそ、ヒリつくというか、今までない感覚を味わっています」
-鈴芽選手と戦う上で、体格的には真弥選手にアドバンテージがあると思います
「投げるとかに関してはもちろん有利だと思うんですけど、鈴芽はやっぱりスピードがすごい速くて、見失うじゃないですか(笑い)。捕まえなければ投げられないと思うので。そして鈴芽はアイデアが豊富な選手なので、私が投げようとしても、ちゃんと対策をしてくるだろうと思います。対策されたら、私はさらにその上を行かないといけない。でも彼女はまたそれを超えてくる。だからちょっとそこはめちゃくちゃ警戒してるし、どう来るんだろうっていうのはあります」
-真弥選手のプロレスラーとしての最終的な目標を教えてください
「もともとは人を元気づけられたらいいなっていうのがすごいあって。私、もともと小さい時の夢がお笑い芸人になりたかったんです。ずっとなりたくて、結局諦めてしまったんですけど、でもなんか人前に出ることをやりたいってずっと思っていてプロレスラーになった部分があるんです。いろいろ考えた時に、お笑い芸人さんって人を笑わせることができる。プロレスって笑わせることもできるし、それ以外のなんかこう『あぁ!』みたいないろんな感情を揺さぶることもできるすごい職業だなってちょっと思って。だからお客さんの気持ちを揺さぶることができるレスラーになりたいっていうのが最初からの目標です」
◆桐生真弥(きりゅう・まひろ)7月13日生まれ、群馬県出身。元々地元でOLをしていたが、Amazonプライムビデオで見たDDTの「ぶらり路上プロレス」を見て興味を持ち、DDTのプロレス教室に参加。その後、東京女子プロレスの練習生となった。デビューは19年2月23日の新宿FACE、対中島翔子&白川未奈組(パートナーはうなぎひまわり)。得意技はスパインバスター、河底撈魚、謝罪式ダブルニードロップなど。166センチ。

