大相撲の夏巡業が8日、東京都渋谷区の青山学院大の構内にある青山学院記念館で行われ、キャンパスでの異例の興行はほぼ満員の約4700人の来場で盛り上がった。

 大学のレスリング部員が関取衆に挑戦したり、禁じ手をユニークに紹介する「初っ切り」などの館内説明が外国人向けに英語で実施されたりと、工夫が凝らされた。

 カフェやファッションビルが並ぶ青山通り沿いに力士のしこ名などを染め抜いたのぼりがはためき、足を止めて撮影する買い物客もいた。日本相撲協会の貴乃花巡業部長(元横綱)は「いい環境でやれた。相撲を肌身で感じてもらえたらいい」と話した。

 横綱白鵬は四股やすり足で汗を流し「若い人が多かった。横綱は苦しい稽古をして頑張っているというのを見てもらえたと思う。大学に行っていたら、学生の恋をしてみたかった」と笑顔。力士の食事は学生食堂でちゃんこ鍋など特別メニューが用意され、大関高安は「おいしかった。(通常のメニューも良さそうで)学生も喜ぶでしょう」とキャンパスの雰囲気を味わっていた。