大相撲の夏巡業は24日、2日連続で東京・お台場で行われて、白鵬ジュニアがパパの敵を取った。

 関取衆が子どもに稽古をつける「子どもとの稽古」に、白鵬の長男で小3の真羽人くん(8)が登場。対戦相手には自ら、関脇御嶽海を指名した。

 実は7月の名古屋場所11日目、白鵬が魁皇に並ぶ史上最多の通算1047勝に挑んだ一番で敗れた相手が御嶽海だった。「『誰と戦いたい?』と聞かれて、御嶽海と」。名古屋場所のことが頭に浮かび、当然のごとくパパの敵討ちに挑んだ。

 「最初は押し出そうと思ったけど、どうしても押し出せなかった。だから、投げに行こうと思った」。真っ向から何度もぶつかり、最後は左の下手をつかんで豪快に投げた。御嶽海をして「息子さんに、先場所の借りを返されました。世代交代ですかね」と苦笑い。そして「横綱と稽古をしているのか、技がすごい。強かった。8歳のわりには、ちゃんと当たっている。技は親譲りだと思います」と舌を巻いた。真羽人くんは「御嶽海関は本気を出していなかったから」と冷静に受け止めていたが、御嶽海は「力は抜いていないです。全力で行きました」と、その力を称賛していた。

 白鵬は、愛息が自ら御嶽海を指名したことを聞くと「まじ? そんなことしていいの? 今までなかったんじゃないの。あとでしかっておくわ、何考えているんだと」と笑いながら、照れ隠し。その上で「借りを返すとはやるね。そういったことを経験して、相撲を好きになってもらえれば。さすがだな。親が負けた人をちゃんと分かっているって、すごいね」と目を細めていた。