横綱白鵬(32=宮城野)が“白鵬チルドレン”の初挑戦を退け、ただ1人の全勝を守った。

 10年スタートの少年相撲「白鵬杯」第1回の団体優勝メンバー、小結阿武咲を、右張りから右はず押しで勢いを止め、ひらりと左に回って突き落とした。

 「今朝起きた時に7年前を思い出した。不思議な感じですね。(阿武咲は)もう役力士。関取になって花を咲かせて。対戦して、1つの夢がかないました」。当時、阿武咲の首にメダルをかけただけに感慨深げ。「勢いはあるけど、横の動きが鈍い。場所前に稽古して、本人にも伝えたんだけどね」と助言も忘れなかった。

 今年通算49勝、年間最多勝トップの御嶽海がこの日負けて50勝で動かず、その差はわずかに1まで接近。日馬富士の暴行騒動で雑音が多い場所にあって、抜群の安定感を見せる。「まあまだ抑え抑えでね。今から1番1番です」。出場3場所連続Vでの通算40度目の優勝へ。現時点で死角はない。