横綱白鵬(33=宮城野)の突然の休場に、舞台裏はドタバタだった。

 通常、休場届は、翌日の取組編成会議が行われるため午前11時までには出すのが慣例だ。今回は、ギリギリまで出場か否かの判断を見極めたため、午後2時すぎの提出という異例の遅さとなった。

 このため、十両土俵入り前後のせわしない時間帯に、審判部が急きょ、取組編成会議を開始。既に出来上がっていた5日目幕内の取組を作り直す「割り返し」を行った。

 この作業にあたった審判部の錦戸副部長(55=元関脇水戸泉)は、幕内後半戦の審判長を務めた後に取材対応し「(割り返しは)何とか時間的に間に合いましたが、バタバタでしたね」と話した。その上で「基本的には11時が(休場届を出す)めどなので、急きょの判断」と説明。仮に2日連続の不戦敗となると、1989年秋場所の前頭富士乃真(現陣幕親方)以来、約29年ぶりの“珍事”となるところだっただけに「2日続けてというのは避けないといけませんからね」とホッとした様子で話していた。