大相撲春巡業が4日、兵庫・豊岡市立総合体育館で行われ、栃ノ心(31=春日野)が大関復帰へ本格始動した。

この日からグループごとの三番稽古が始まり、栃ノ心は小結御嶽海、平幕朝乃山と計11番取って10勝。師匠の春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)が土俵下から見守る中、圧倒的な内容を見せ「思い切り取れたんじゃないかな」と納得の表情を見せた。特に相四つの朝乃山は、四つ相撲の感覚を磨くには絶好の相手。「(相四つは)気持ちいいよね。胸でしっかり当たれるからね」。

春場所で負け越して大関陥落が決まったが、夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)で10勝以上を挙げれば大関に復帰できる。新大関だった昨年名古屋場所から、再三けがに泣かされているが「痛いところはない」と力強い。「稽古が不足しているから、少しずつ、少しずつやっていく」と、足元を見つめていた。