大相撲の夏巡業は7月31日、福井・越前市で行われ、横綱白鵬(34=宮城野)が、ぶつかり稽古で西前頭7枚目の友風に胸を出した。

グループごとの申し合いで、小結竜電らに計5番で2勝3敗だった友風を指名。約7分間、たっぷりと稽古をつけた。

まだ対戦はないが、21日に千秋楽を迎えた名古屋場所では、優勝した横綱鶴竜を唯一破り、秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)での初顔合わせが予想される。3月の春場所で新入幕の友風とは、これまで稽古したこともなく、稽古後は「思い出に残ってもらえたらうれしい」と語った。

すでに28日の巡業初日から琴ノ若、一山本と、名古屋場所が新十両だった2人に胸を出し「体に張りがある」と、順調な仕上がりを実感する。この日の友風を含め、若手の成長を期待するだけに「先輩たちに引っ張ってもらったのがあったから頑張れたと、少しでも感じてもらえたら、この巡業は成功じゃないかな」と、エールを送った。

この日からグループごとの申し合いとなり、幕内力士の稽古時間が大幅に長くなった。名古屋場所の新十両は他に竜虎と木崎海がいるが、竜虎は負傷のためこの日帰京。白鵬は「木崎海に『今日はお前とやろうかな、とも思っていたんだよ』って話したら『テヘッ』って笑ってたよ。まあ、まだ巡業も始まったばかりだから」と、今後も若手に稽古をつけていきたい意向を示していた。