さる16日、東京都内の病院で死去した元関脇逆鉾の井筒親方(本名・福薗好昭、鹿児島県出身)の通夜が24日、都内の井筒部屋(墨田区両国2の2の7)で営まれた。

通夜には、生前の故人とゆかりのあった関係者が参列。時津風一門葬よして執り行われ、一門の親方衆や関取衆が参列。現役副理事ということもあり、一門外からも八角理事長(元横綱北勝海)や尾車理事(元大関琴風)、春日野理事(元関脇栃乃和歌)らも参列した。

現役時代は78年初場所で初土俵。父の先代井筒親方(元関脇鶴ケ嶺)譲りの、もろ差しの技巧派力士として名をはせ、弟の元関脇寺尾(現錣山親方)、兄の元十両鶴嶺山とともに「井筒3兄弟」と呼ばれ人気を博した。9場所連続で関脇を務めるなど三役在位は通算16場所。三賞は9度、金星は7個だった。

92年秋場所限りで引退。年寄春日山を襲名し、師匠の定年に伴い94年4月に井筒部屋を継承し横綱鶴竜らを育てた。直近では日本相撲協会副理事として巡業部副部長などを務めていた。

関係者によると、7月の名古屋場所後に糖尿病が悪化したという。検査により膵臓(すいぞう)がんが発覚し、8月下旬から都内の病院に入院。22日に千秋楽を迎えた秋場所は初日から休場していた。

葬儀・告別式は25日午前11時から同所で、時津風一門葬として営まれる。