兵庫・芦屋市出身の大関貴景勝が、阪神・淡路大震災から25年の日に白星を挙げた。

御嶽海を退け、1敗を死守。土俵際まで押し込まれたが、利き手ではない右から逆転の突き落としを決めた。執念の1勝で、昨年春場所まで5連敗していた相手との対戦成績を7勝7敗の五分に戻し「体が動いてくれて良かった」とうなずいた。

出身の芦屋市は阪神地区で「地元の中の地元。親からも震災の話は何回も聞いた」と胸を痛める。ただ、震災当時は生まれていないだけに「経験していないことを話すのは良くない」と安易な言葉は口にしない。「相撲を極めて、自然と兵庫県民の活力になれば」と言葉を選んだ。