日本相撲協会は、大相撲春場所千秋楽の22日、会場のエディオンアリーナ大阪内で三賞選考委員会を開き、各賞を決めた。

殊勲賞は、10日目に横綱白鵬を破った西前頭5枚目の阿武咲(23=阿武松)に決まった。白鵬の初日からの連勝を止め、優勝争いを混戦に持ち込んだことが評価された。三賞は過去、敢闘賞を3回受賞しているが、殊勲賞は初めて。白鵬を12日目に破った関脇正代(28=時津風)も候補に挙がったが、出席した三賞選考委員19人の過半数に達しなかった。

敢闘賞は、東前頭9枚目の隆の勝(25=千賀ノ浦)が、初の三賞受賞を果たした。13日目終了時点まで優勝の可能性を残し、幕内で自己最多の11勝(3敗)で千秋楽を迎える好成績などが評価された。

技能賞は西前頭13枚目の碧山(33=春日野)が受賞した。三賞は敢闘賞を3回受賞しているが、技能賞は初めて。隆の勝同様、13日目終了時点まで優勝の可能性を残した、突き押し相撲が評価された。12日目を終え11勝1敗で単独トップに立ったこともあり、敢闘賞の候補にも挙がったが、体を生かした押し相撲が評価された。