日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。

幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

<新型コロナウイルスに対するこれまでの角界の主な動き>

▽2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会が春場所開催について協議。「通常開催」「無観客開催」「中止」の3つの選択肢の中から話し合いが進む。

▽3月1日 協会が臨時理事会を開き、春場所の史上初の無観客開催を決定。協会員から感染者が1人でも出た場合、場所中でも即時中止することも決める。

▽6日 協会が春巡業(3月下旬~4月下旬)の来年4月への延期を発表。

▽8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▽15日 同8日目に西前頭15枚目の千代丸が39度7分の発熱で休場。

▽16日 同9日目に千代丸が力士として初のPCR検査を受ける。

▽17日 同10日目に協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▽22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▽4月3日 協会が臨時理事会を開き夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。各師匠には出稽古の禁止を通達。

▽4~8日 幕下以下の力士1人が発熱。1度下がるが、再び高熱を出す。

▽8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▽9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。協会は力士ら協会員の外出を原則的に禁止にする。

▽10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▽13日 協会が各部屋に接触を伴うぶつかり稽古などの自粛を要請。

▽15日 28日に予定していた十両以上の関取衆が参加する力士会が取りやめとなる。

▽17日 28日実施予定だった夏場所の新弟子検査の延期が決定。

▽21日 協会は新型コロナ感染防止のため、これまで国技館で受け渡ししていた夏場所の番付表を印刷所から各部屋へ直接配送すると発表。

▽23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▽24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▽25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。