幕内でただ1人の全勝力士となった西前頭9枚目の阿武咲(24=阿武松)に、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)も期待を寄せた。

過去4勝5敗で同7枚目の碧山(34=碧山)を押し出して無傷の5連勝。先場所は初日からの13連敗で2勝13敗と大負けし、押し相撲の難しさを露呈した阿武咲だが、歯車がかみ合った感のある今場所は正反対の連勝街道を走る。その押し相撲で横綱まで上り詰めた八角理事長は「押し相撲というのは、1つ勝つと流れが良くなる。このまま連勝を伸ばしてほしいね」と、上位陣の奮起を求める意味でも、平幕の大暴れに期待した。残り10日の相撲にも「頭で考えて動くのではなく、自分から動く、体が勝手に動くというよう(な感覚)になれればね」と期待を込めた。