西前頭4枚目翔猿(28=追手風)が鮮やかな蹴返しを決めて、国技館内を沸かせた。

初顔合わせとなった大関経験者の小結高安に、真っ向から当たっていった。途中、深く差した右をきめられたが何とか振りほどくと、のど輪で相手の動きを止めた。距離ができたところで右足で蹴返し。「ふと体が動いた」と、とっさの反応だった。

5勝8敗とすでに負け越しは決まっているが、大関貴景勝や関脇隆の勝を破るなど、新入幕ながら千秋楽まで優勝争いに加わった先場所に続いて鮮烈な印象を残している。