小結高安が悲願の初優勝に大前進した。過去6勝6敗だった大関貴景勝との一番は激しい突き合いの後、互いに頭をつけて膠着(こうちゃく)状態。2分を超える大相撲となったが、貴景勝が蹴返しにいったタイミングで左を差して組み止めた高安が、最後は上手投げで勝利し、9勝1敗とした。
2敗で追っていた関脇照ノ富士、平幕の千代の国がともに敗れて、高安は2差をつけて終盤戦に臨む優位な流れとなった。
波乱の波は収まらず、10日目にして2敗勢も消えた。高安を追う3敗勢は大関朝乃山、照ノ富士、翔猿、千代の国の4人に絞られた。
10日目の取組模様を写真で振り返ります。
十両
炎鵬 | ● | 押し倒し | ○ | 千代の海 |
幕内
豊山 | ● | 引き落とし | ○ | 石浦 |
★豊山「攻めてたんで、最後もっと詰めたかった。流れはよかったんで、明日につながると思う。相撲内容はよくなってきたんであと5日、全部出し切って終わりたい」
照強 | ● | きめ出し | ○ | 大奄美 |
琴恵光 | ● | 押し出し | ○ | 碧山 |
翠富士 | ● | 押し倒し | ○ | 英乃海 |
剣翔 | ○ | 小手投げ | ● | 竜電 |
☆剣翔「立ち合いしっかり当たれてよかったが、腰が上がってしまった。思い切り振ったら、かかってくれてよかった。集中してあと5日、全勝するつもりで頑張ります」
魁聖 | ● | 下手投げ | ○ | 豊昇龍 |
千代翔馬 | ● | 小股すくい | ○ | 翔猿 |
栃ノ心 | ● | 下手投げ | ○ | 明瀬山 |
千代大龍 | ○ | はたき込み | ● | 輝 |
琴ノ若 | ● | はたき込み | ○ | 逸ノ城 |
千代の国 | ● | 押し倒し | ○ | 隠岐の海 |
霧馬山 | ○ | 外がけ | ● | 玉鷲 |
明生 | ○ | 不戦勝 | ● | 遠藤 |
宝富士 | ● | 寄り倒し | ○ | 若隆景 |
北勝富士 | ● | 押し出し | ○ | 大栄翔 |
阿武咲 | ● | 寄り切り | ○ | 御嶽海 |
照ノ富士 | ● | 突き落とし | ○ | 志摩ノ海 |
☆志摩ノ海「今日は(照ノ富士が)右を差してくるイメージだったので、左を固めて、それだけに集中した。我慢だったと思う。頭を下げて、脇を締めて我慢できたのがよかった」
貴景勝 | ● | 上手投げ | ○ | 高安 |
★貴景勝「しっかり勝たなきゃダメなので、負けたってことはだめなところがあったから負けた。明日に向けて準備していくしかない」
隆の勝 | ● | すくい投げ | ○ | 朝乃山 |
正代 | ○ | 肩すかし | ● | 妙義龍 |
☆正代「土俵際ちょっと押し切れなかった。切り替えて、肩すかしにいきました。ちょっと星が伸びていないので、ここから終盤戦最後まで集中を切らさないように落ち着いていけたら」