大関御嶽海(29=出羽海)が、強い自覚を胸に大関2場所目に挑む。3日、報道陣の電話取材に応じ、大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)について「10勝は絶対最低限クリアしていかなきゃいけない」と決意を見せた。初めて東の正大関として挑む今場所で「しっかり大関の地位の責任を果たす。ちゃんと千秋楽まで盛り上がれるように、仕事をしっかりやりたい」と誓った。

先場所は11勝4敗で、昨年の九州場所から3場所連続で11勝以上をマーク。この要因について御嶽海は「気持ちに余裕を持てた。特に3月場所はやっと大関になって重りが取れ、自分でも良い相撲が取れた」。夏場所に向けた調整の場でもある4月の合同稽古は出羽海部屋関係者に新型コロナウイルスの感染者が出たため参加を見合わせた。「関取衆の重たさを感じたかったのでちょっと残念」。先月末から相撲を取り始め「感覚が鈍っているので、徐々に上げていきたい」と話した。

名実ともに話題をさらう。4月には故郷の長野県から県民栄誉賞を受け「長野県のためにも頑張らなきゃいけないと改めて思いました」。同月には母の大道マルガリータさんとバラエティ番組「踊る!さんま御殿!!」に出演を果たし「最初で最後ですよ。(母に)これからは目立たないようにしてくださいと言ったんで(笑)。さんまさんもしっかりイジってくれたんで、お母さんも嬉しがってました」と笑った。

夏場所初日の8日は、母の日。「いつも花とかハンカチとかプレゼントしていますけど、ちょうど場所の初日とかに被るのが多くなったんで『僕の白星をプレゼントでいいね』と楽してます」。初日から白星をつかみ、母に吉報を届けようと稽古に励む。