序盤はつまずいたものの、最後は横綱の威厳を守る照ノ富士(30=伊勢ケ浜)の優勝だった。手取り159万円となる53本の懸賞がかかった、今場所最後の結びの一番。不振の大関御嶽海(29=出羽海)に少しばかり抵抗されたものの、両前まわしをグッと引きつけてからの盤石の寄り。3場所ぶり7度目の優勝を決めた。

「体調が万全でない中、大関が不振の中、よく精神的に頑張った。(7度の中で)一番、たいへんな優勝だったんじゃないかな。苦しかった優勝。それだけに価値がある」。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は優勝が決まった直後、報道陣の電話取材にこう答えた。取組前にも、ここまでの横綱について「この場所が横綱になって一番、苦しかっただろう。大関が不振の中、横綱を務め上げた価値ある場所だった。本調子では全然、ないはず。本当に、さすが横綱、ということ」と賛辞の言葉を惜しまなかった。

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