東前頭15枚目阿武咲(26=阿武松)が、同級生を寄り切りで下して貴重な9勝目を挙げた。初顔合わせとなった東前頭17枚目錦富士(25=伊勢ケ浜)に立ち合いは押されたが、しっかりと踏ん張り、一気に攻め立てた。「立ち合いどうやってくるんだろうと思いましたけど、その中でも落ち着いて相撲を取れました」と納得の内容。盟友との初顔合わせ終え「純粋にうれしかった」と声を弾ませた。

ともに青森県出身。幼い頃からしのぎを削り、高校時代には地元・三本木農高で苦楽を共にした。当時寮生活だった阿武咲に対し、錦富士は自宅から通学。家に招かれて泊まったこともあるといい「気分転換させてもらいましたね。隆聖(=錦富士)のお母さんにはお世話になりました」と感謝する。

自身は高校中退して、いち早く角界入り。近大中退後にプロ入りし今場所が新入幕の錦富士に先輩としての意地を見せた。土俵で向かい合うのは「10年ぶりくらいですか。自分が高校中退してからは取ってないので。自分たちが相撲を取ることによって、(故郷の)指導してくれ方々や青森県への恩返しになる」と刺激を受けた。

千秋楽で今年1月の初場所以来となる2桁白星が見えてきたが、本人はあくまで一番に集中することにこだわる。「(2桁は)意識せず、思い切って良い相撲を取れるように頑張ります」と力強く言った。