日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で大相撲九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)の番付編成会議を開き、ロシア出身の狼雅(23=二子山)と対馬洋(29=境川)の新十両昇進を決めた。

さきの秋場所で西幕下筆頭の狼雅は4勝3敗、東幕下4枚目の対馬洋は5勝2敗の成績を収めた。

狼雅は19年初場所の序ノ口デビューでいきなり7戦全勝優勝し、翌場所も全勝で序二段優勝。所要3場所で幕下入りしたが、幕下も5場所目で1ケタ(東8枚目)まで番付を上げるなど順調に出世。以後は勝ち越しと負け越しを繰り返し2年半を要したが、初土俵から約4年で関取の座を射止めた。元大関雅山の二子山親方が、18年4月に藤島部屋から分家独立して部屋を創設してから、初めての関取輩出となった。また、ロシア出身では12年初場所の阿夢露(阿武松=元前頭)以来、約11年ぶりの新十両力士となった。

長崎県諫早市出身の対馬洋は、日大を経て16年秋場所で序ノ口デビュー。各段優勝こそないものの、所要4場所で幕下入り。2年で幕下1ケタ(東6枚目)まで番付を上げた後、ケガで一度、三段目まで落ちたが1場所で幕下に復帰。関取目前の昨年九州場所は、東幕下2枚目で3勝5敗とチャンスを逃した。その後は負け越しを1場所だけにとどめ、新十両昇進を果たした。