大関経験者で西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が負けなしの10連勝とした。

東十四枚目の東白龍(26=玉ノ井)を押し倒しで退けた。初日からの10連勝で自己最多を更新した。関取以上ではただ1人、勝ちっぱなしを続けて十両優勝へひた走る。これで中盤戦も5戦全勝とし「あと5日間ありますので、1日1番自分の相撲を取りたいです」と意気込んだ。

対戦相手の東白龍について「突き、押しの相手でしたので、土俵際の突き落としとか、上手取ってからの投げとか、さまざまな技術がある」と警戒しつつ、下から攻めることを徹底した。立ち合いから力強く踏み込んで、相手のど輪にも動じず、前に出続けて完勝した。残り5番。10日間連続で相撲を取り続けたことにより蓄積した疲労感について問われると、「大丈夫すよ」と平然としていた。最後まで全開でいけそうだ。

日増しに高まる声援にも力をもらう。「今場所から声援が解禁されたことで、自分だけじゃなく、力士11人、1人が気合が入る。自分も気合が入ります」と感謝していた。

朝乃山は初日に貴健斗(常盤山)を下し、関取として599日ぶりの白星を挙げた。大関だった21年5月19日の夏場所11日目(隆の勝をすくい投げで退けた)以来となる勝利で、再十両を果たした場所で好スタートを切った。

その後も白星を重ね序盤戦5戦全勝で終え、中盤戦に入った6日目に狼雅(二子山)を退けて単独トップに。7日目に島津海(放駒)、8日目に豪ノ山(武隈)を撃破し、十両復帰場所で初日から負けなしの8連勝とし、大関だった20年7月場所以来となる3度目のストレート給金を達成。十両で勝ち越すのは17年7月の名古屋場所以来、約5年半ぶり。続く9日目にも北の若(八角)を退け、負けなしの9連勝とした。

「15日間相撲を取れることへの感謝を忘れない」との気持ちを持ちながら土俵に上がり、新しい顔ぶれがひしめく十両でも大関経験者としての実力を見せつけている。全勝または1敗での優勝なら十両1場所通過、来場所での幕内の可能性も十分ある。この勢いのまま、いまだ手にしていない十両優勝へ白星を積み重ねる。