居反りや伝え反りなど、現役屈指の“珍手使い”宇良(30=木瀬)が、幕内では25年ぶりの決まり手「ずぶねり」で、6勝6敗と星を五分に戻した。翔猿相手に互いに懐に潜り込めず、突いては離れの繰り返し。長い相撲だった。最後はまるで闘牛の牛のように、翔猿を下から頭で突き上げて転がした。直後に疲れ切った宇良も倒れ込んだ。「ずぶねりは(出身の)関学大の同級生の得意技で、やられていた。人よりも見てきた。自分でやった記憶はない」と、自身も予想外だったと説明した。