日体大で2年連続アマチュア横綱に輝き、幕下10枚目格付け出しデビューから、所要2場所で新十両に昇進した大の里(23=二所ノ関)が、初日から7連勝を飾り、勝ち越しに王手をかけた。

先場所敗れていた輝鵬に、もろ手突きの立ち合いから押し込み、タイミングよくはたき込んだ。十両優勝争いの単独トップを守り、新十両での優勝に近づいたが「余計なことは考えず、目の前の一番に集中したい」と、冷静に8日目以降を見据えた。

192センチの自身よりも、25センチも低い167センチの輝鵬には先場所、前に出ながらも最後にはたき込まれて敗れた。小兵に1度は懐に入られ、強引に圧力をかけて前に出る中で、相手を土俵外まで吹っ飛ばしたが、先に大の里の体が落ちていた。それだけに、この日の取組後は「先場所の反省を生かして取った」と、もろ手突きの立ち合いで、懐に入らせないことを心がけていた。

日大出身の輝鵬とは学生時代に「5回ぐらい」と、これまでに何度も対戦経験があった。互いに手の内を知っている同士の対戦だっただけに「集中していた。疲れとかもあると思うけど、それを越すぐらい集中している」と、精神面の充実を口にした。幼少期からのファンだというプロ野球の阪神に続き、十両優勝に1歩ずつ近づいている。