新十両で東十両14枚目の大の里(23=二所ノ関)が、同級生対決に敗れて2敗目を喫し、初日から守ってきた十両優勝争いの先頭から陥落した。東十両2枚目の北の若に立ち合いすぐに右を差し、左を抱えて前に出た。だが左上手を離さなかった北の若に、土俵際で逆転の上手投げを浴び、土俵に突っ伏した。10勝2敗となり、1敗を守った一山本を1差で追う展開となった。

大の里は日体大で2年連続アマチュア横綱に輝いたが、北の若は一足先に埼玉栄高で高校横綱となり、高校卒業後に大相撲の世界に飛び込んでいた。取組後の取材対応冒頭には「同級生なので」と、プロでの初対戦を楽しみにしていたことをのぞかせた。ただ、取材を受ける中で「負けたので残り3日間切り替えて」や「負けは負けなので」などと話しているうちに「15日間戦う中の1人」と、意識していないような発言に変わっていった。ただ「相手の方が1枚上だった」などと、随所に敬意を示していた。トップの一山本には10連勝を狙った10日目に敗れており、現時点で自力での優勝の可能性は消滅している。