日本相撲協会は大相撲初場所8日目の21日、常総学院高野球部出身の渋谷(二所ノ関)、日大3年時に全国学生体重別大会無差別級3位に入った伊波(尾上)ら、今場所の新序出世力士13人(再出世3人を含む)を発表した。来年の初場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)から番付にしこ名が載る。

新序出世披露を行った渋谷は、「緊張はしていない。今日という日を迎えられてうれしい」と充実した表情を見せた。この日は、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)から借りた、人気アニメ北斗の拳の主人公・ケンシロウが描かれた化粧まわしを着けて土俵に上がり「やっぱり重いですね」と初々しく話した。

常総学院時代は、投手として活躍していたが、「右肘のけがで野球に伸びしろを感じなくなってしまった」と高校2年生の2月に相撲の道に進むことを決心。地元近くの阿見町に二所ノ関部屋が創設され、茨城の英雄でもある稀勢の里に憧れを抱いていたこともあって、門をたたいた。

大相撲での目標は「相撲をやるからには横綱」。前相撲ではまだ勝利がないが、師匠から授かった「今、勝てなくても4、5年後に勝てれば良い。慌てずに稽古を積んでいこう。必ず勝てるようになる」という言葉を胸に一歩ずつ進んでいく覚悟だ。

 

出世力士は以下の通り

かっこ内は出身地、部屋

竹内(香川、音羽山)、道颯(神奈川、阿武松)、藤原(東京、時津風)、秋山(東京、武隈)、旭大龍(北海道、大島)、旭天道(千葉、大島)、斧澤(埼玉追手風)、錦桜(秋田、錦戸)、伊波(鹿児島、尾上)、加藤(秋田、二所ノ関)、渋谷(茨城、二所ノ関)、鈴ノ富士(静岡、伊勢ケ浜)、絢ノ富士(鹿児島、伊勢ケ浜)