初土俵からの通算連続出場記録で1631回の歴代単独トップに躍り出た、玉鷲(39=片男波)の師匠の片男波親方(52=元関脇玉春日)がこの日、NHK総合テレビの大相撲中継で、向正面の解説を務め、愛弟子の快挙を称賛した。

幕内の取組開始直前に、感想を聞かれると「よく、ここまで到達したな、と思います」と冷静な口調で切り出した。快挙達成の要因については「やっぱり一人では、なかなか達成できない記録、応援してくださる皆さんのおかげだと思います」と分析し、40歳を目前にしても元気いっぱいの“鉄人”の現状を「体も丈夫。気力も充実していると思います」と話した。

その後、玉鷲が花道から入場する際にも質問を向けられ「何もかもが不思議です。スポーツ経験がなく、不器用だし、なのに幕内で取り続けている。不思議な感じです」。来日した時は、ホテルマンを目指す意向もあっただけに「よく入った(入門した)なと思います。自分ありに考えて今も稽古しています」と語った。

そして、いよいよ玉鷲が輝との一番に臨むため土俵へ。大歓声に「ここまで玉鷲のことを応援してもらって、ありがたいです」と感謝の言葉。「勝っても負けても自分の力を全部、出すことです。(勝ち負けは)気にしていません」と師匠らしく答えた。

かつて玉鷲の付け人を務めていた輝との一番は、押し相撲同士らしい気迫のこもった一番だった。常に玉鷲が押し込み、回り込もうとする輝を押し込むと、相手はたまらず足を滑らすように、土俵に落ちた。

館内から浴びせられた、痛いほどの大歓声に師匠は「優勝を決めた一番を思い出しました。今日の1631回の記録に白星を添える。玉鷲の運の良さを感じます。この人は運を持ってるな、と思います」と話した。

その後、NHKのインタビュールームで玉鷲本人が現れ、記録達成の感想などを話した。その姿に、片男波親方はあらためて「相撲経験が(入門前に)なかったのが良かった。固定観念がないから、40歳で体力が衰えるとか考えていない。不可能を可能にしたい、という気持ちが強いんじゃないかと思います」と独特の切り口で、愛弟子の快挙をたたえた。

玉鷲はこの日、通算連続出場記録と同時に、幕内連続出場でも990回となり、宝富士に並ぶ歴代6位に浮上した。4日目に出場すれば単独6位、さらに13日目には過去5人しか到達していない、幕内連続出場1000回の大台に乗る