西前頭14枚目の金峰山(27=木瀬)が大関大の里を撃破し、1敗で単独首位をキープした。学生時代から対戦経験のある相手に対して、強烈なノド輪で攻め立てた。前日の初黒星を引きずらずに会心の相撲で、10勝目を挙げた。勢いに乗って、12日目は大関豊昇龍と対戦する。西前頭3枚目の王鵬は阿武剋を下して2敗で追走。3敗で豊昇龍、霧島、千代翔馬、尊富士の4人が並んだ。
◇ ◇ ◇
今は格上の存在となった学生時代のライバルに対し、金峰山が真っ向勝負を挑んだ。強烈なノド輪で大関大の里をのけぞらせ、そのまま前へ。回り込もうとした相手を再びノド輪で起こして突き倒し「体が動いている」。日大出身の金峰山は日体大出身の大の里と全国大会でも戦ってきた。この日がプロ初対戦(不戦敗除く)。結び前の一番を制し、大きな拍手を浴びた。
再入幕の場所で初日から9連勝と快進撃。初めて土がついた前日、かつて師匠にかけてもらった言葉を思い出した。「負けて切り替えるのがお相撲さんの仕事だよ」。幕下だった3年前の初場所、デビュー2場所目で初黒星を喫した際の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)からの教え。「昨日は残念だったけど、負けても優勝争いしている。いい経験、いい勉強」と、前向きな気持ちで結果に結びつけた。
カザフスタン出身で、もともと柔道をやっていた。元横綱朝青龍の紹介で来日して相撲を始めた。その恩人は20日、自身のX(旧ツイッター)に「カザフの子良く頑張っているね」と投稿。さらに「カザフスタンがんばれ」と国旗や絵文字をつけてエールを送られた。金峰山は「ツイッターとかやっていないので」と把握していなかったが、内容を伝え聞き「ありがとうございます」とにっこり。12日目は、恩人のおい豊昇龍と対戦する。「(優勝は)そんな考えてないけど、ちょっとだけあります。優勝するために頑張ります」。気兼ねすることなく、全力でぶつかる。【奥岡幹浩】

