福島・南相馬市の名産大豆を使ったクラフトビール「野馬追の里ほほえみエール」が、このほど完成した。同市と連携協定を結ぶ、よい仕事おこしネットワーク(事務局=城南信用金庫)は、4月9日、東京・羽田イノベーションシティ内のよい仕事おこしプラザで、お披露目式を行った。

連携協定は昨年9月に締結。連携事業の一環として、地域の活性化と産業の振興を図るため、名産品とコラボした新商品を開発し、同時に関連地域をPRする地域連携プロジェクトを展開している。今年2月13日には「野馬追の里ほほえみエール」の仕込み式が、同所で行われた。

9日のお披露目式には南相馬市門馬和夫市長、原料を提供した、同市の有限会社泉ニューワールド佐藤哲也代表取締役、あぶくま信用金庫太田福裕理事長、ビールを醸造した株式会社大鵬(東京・大田区)の大屋幸子代表取締役、城南信用金庫川本恭治理事長が出席。門馬市長は「地元の誇りである大豆を使って、ありがたい名前のビールができました」と笑顔で喜びを語った。

南相馬市は千有余年の歴史を誇る国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」で知られる。今回原料として使われた大豆の品種は「里のほほえみ」。クラフトビールは、この2つから名付けられた。

佐藤代表は「今日は車で来てしまったので、帰ってからゆっくり味わいます」と会場の笑いを誘い、大鵬で醸造を担当した北川文也さんは「さっぱりした飲み口のあと、大豆と麦芽の香ばしさとコクが味わえます」と説明した。

川本理事長は、出来上がった1本を手に取り「特に感激の1本、震災後の13年が詰まった1本です」と、東日本大震災を機に生まれた、あぶくま信用金庫との縁と絆に思いをはせながらあいさつした。

「野馬追の里ほほえみエール」は、今年の「相馬野馬追」(5月25~27日)で、来場者に提供される。

[PR]