先週に続き、フリーアナウンサーの住吉美紀アナ(46)の登場です。今週は住吉アナの趣味を紹介したいと思います。最近は和食やお茶、着物など和の世界に関心が高いようです。和の世界の魅力をたずねつつ、住吉アナの素顔にも迫りたいと思います。

艶やかな和装を披露する住吉美紀アナウンサー(撮影・中島郁夫)
艶やかな和装を披露する住吉美紀アナウンサー(撮影・中島郁夫)

取材した日も着物姿。和食好きで茶道もたしなむ。和に魅了された理由は。

「フリーになるとサラリーマンと違い、頑張るときに頑張ると、自分の時間が取れるようになるんです。NHK時代は料理ができず、NHK時代の知人には『電子レンジの中に本を収納してたよね』とか言われます(笑い)。健康への意識はあるのに料理の技術がないのが嫌で、健康に生きられるか不安もあり、料理を習おうと思いました」

通ったのは近茶流の柳原料理教室。

「日本料理の奥深さにすぐに魅了されました。材料1つ1つに、なぜこの時期にこれを食べるのかとか、縁起物の話など知識的なことも勉強になりました。魚もこんなふうにしたらきれいにおろせるとか。作ったものを毎回最後に食べるのですが、おいしさに驚くことばかり。どんどん日本料理が好きになりました」

同教室では茶懐石も習い、茶事の体験もさせてもらった。そこでお茶の世界に興味がわき、今は裏千家の「引次」の許状も持つ。

「お茶のお稽古では、動き1つ1つに型があり、理由があるんです。お客様から見てきれいに見えるとか、ちょうどいい温度で飲んでいただくため、ここでふたをするとか。緻密な心遣いの世界にはまりました」

着物はパーソナリティーを務める「Blue Ocean」で取材した東京・銀座の呉服店がきっかけ。 「着付けもできなかったのですが、習って着られるようになると楽しくて。着物も全部がきれいだけど、見えないところにも贅(ぜい)を尽くすとか」

和の世界は探求心の強い住吉アナの知的欲求を満たし、生活に潤いも与えたようだ。あらためて和の魅力をたずねた。

「何事も奥深いところですかね。表面上に見えない部分にも深い意味や人の思い、技術がこもっていたりするところでしょうか。見えないところも手を抜かない。美しさのために丁寧にするのではなく、丁寧さを追求した結果たまたま美しくなった、という美。自分の日常、生き方でもそうありたいと思います」(つづく)

◆住吉美紀(すみよし・みき)1973年(昭48)4月5日、神奈川県生まれ。国際基督教大卒業後、96年にNHK入局。「プロフェッショナル仕事の流儀」や07年の紅白歌合戦では総合司会を務めた。11年3月に退局し、フリーに。現在はTOKYO FM「Blue Ocean」に出演。16年1月に一般男性と結婚。趣味は茶道。血液型A。