劇団四季が千葉・舞浜アンフィシアターでディズニーミュージカル「美女と野獣」を来年10月からロングラン上演することが発表された。

不遇だったアンフィシアターに大本命がやってきたことを歓迎したい。アンフィシアターは世界的なエンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の常設劇場として08年に東京ディズニーリゾート(TDR)内にオープンした。

オープニング公演「ZED」はソレイユらしいファンタジックな素晴らしいショーだったけれど、集客では苦戦した。そのため、2011年の東日本大震災の影響で1カ月以上も休演した後、同年末に「ZED」公演は終了し、ソレイユも撤退した。

その後は多目的ホールとして再オープンし、宝塚歌劇団も何度か公演を行ったり、いろいろなコンサートやイベントもあったけれど、休館している日も多かった。京葉線の車窓からアンフィシアターを見るたびに「もったいないな」と思っていた。そんな中、東京ディズニーリゾート内にあって、2000人も収容できる劇場として、劇団四季の公演が待望されてきた。

四季といえば、95年に「美女と野獣」を初演したのをはじめ、98年以来ロングランが続いている「ライオンキング」や「リトルマーメイド」「アラジン」、そして「アナと雪の女王」など7作品ものディズニーミュージカルを上演し、いずれも上演回数を重ねる人気公演になっている。TDRとの相性の良さでは、劇団四季を超えるところはないだろう。

TDRには「美女と野獣」「リトルマーメイド」「アラジン」のアトラクションがあり、そこでたっぷり楽しんだ後に、ミュージカル「美女と野獣」を見るのは、最高のぜいたくだろう。米国のリゾート都市ラスベガスでは、ホテル内にある劇場などで人気ミュージカルを通常よりも短くして上演し、多くの観客を集めている。今回も、18年から20年まで上海ディズニーリゾートにある劇場で上演された新演出版の「美女と野獣」を踏襲し、上演時間は従来版よりも30分ほど短くなるという。

TDRのパーク入場券と公演チケットのセット販売も検討されており、これまで観劇体験がなかった人が気軽にミュージカルを見るきっかけになるかもしれない。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)