将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)が第12回朝日杯オープン戦で2連覇を果たしました。快挙達成に地元・愛知県瀬戸市も沸きました。焼き物の街として有名な瀬戸市ですが、藤井七段に関連した新たな観光スポットが誕生しました。

瀬戸市蔵所町の焼き物博物館「瀬戸蔵ミュージアム」。瀬戸焼の皿や鉢など展示される観光名所です。昨年9月、同館2階に藤井七段の応援ボードが設置されました。

応援ボードは縦2メートル、横1・2メートルの2枚。プロフィルや戦歴、会見や対局などを捉えた写真が掲載されています。瀬戸市シティプロモーション課によると「ファンの方だけではなく、藤井七段の応援ボードの前で写真を撮る目的で来館する方が増えています」と説明します。

応援ボードは市民やファンからの要望でした。昨年3月、藤井七段は瀬戸市の市民栄誉賞第1号を受賞しました。受賞を記念し、藤井七段の応援ボードを同市役所に展示したところ「もっと応援ボードを作ってほしい」とリクエストがありました。

同課は新たな戦歴を付け加え、瀬戸市役所とは異なる応援ボードを作り、「瀬戸蔵」に展示しました。「ファンの方だけではなく、県外から観光に訪れる方にもSNSなどで広がっています」。焼き物の街に新たな観光スポットの誕生です。

瀬戸市の伊藤保徳市長も“藤井効果”を実感している1人です。「瀬戸に大きな活力をいただいています。市民の活力に変えながら、精いっぱいの応援をしたい」。

小学校のときの卒業文集に「考古学者」「将棋日本一」と書いたという瀬戸市などからの選出の鈴木淳司衆院議員は「各地で地元を紹介するとき、これまでは焼き物の瀬戸ですと言っていました。最近は違います。藤井七段の瀬戸市ですと紹介すると、『おっ~』と沸きます」。

瀬戸市を全国区にした藤井七段。朝日杯連覇の戦績が刻まれた新たなボードが間もなく、誕生する?

【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)