実力派の歌舞伎俳優で日本舞踊坂東流家元の坂東三津五郎(ばんどう・みつごろう、本名守田寿=もりた・ひさし)さんが21日午前2時3分、膵臓(すいぞう)がんのため東京都内の病院で死去した。59歳。東京都出身。葬儀・告別式は25日午後3時から東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で。喪主は長男で歌舞伎俳優の坂東巳之助(ばんどう・みのすけ、本名守田光寿=もりた・みつひさ)氏。

 1962年に五代目坂東八十助を襲名し、初舞台。2001年に十代目三津五郎を襲名した。時代物から世話物、荒事、舞踊まで幅広い役柄を得意とし、踊りの名手としても知られた。故中村勘三郎さんらとともに、歌舞伎人気をけん引した。

 テレビや映画でも活躍、NHK大河ドラマ「功名が辻」、映画「武士の一分」などに出演した。06年に日本芸術院賞、09年紫綬褒章。

 13年8月、膵臓の腫瘍を公表し闘病していた。