タレントの長江健次(52)が、“恩師”である萩本欽一(75)に不義理を働き、絶縁状態となっていた30年間を振り返り、謝罪の言葉を述べた。

 長江は8日放送のテレビ朝日系「しくじり先生 俺みたいになるな!!」に出演。高校在学中にフジテレビ系「欽ドン!良い子悪い子普通の子」のフツオ役で芸能界デビューを果たし、さらにヨシオ役の山口良一、ワルオ役の西山浩司と結成した「イモ欽トリオ」で一躍人気者となったが、大学受験を理由に同番組を卒業。萩本も「そういった理由があるなら仕方がない。頑張れよ」と快く送り出してくれたが、長江はなんとその2カ月後、萩本に黙って地元・大阪で芸能活動を再開させるという不義理を働いたと明かした。

 もちろん長江のことは萩本の耳にも入り、絶縁されることに。フジテレビへの出入りも禁止されたという。しかし長江は大阪でレギュラー番組7本を抱える売れっ子となり、萩本から絶縁されても仕事は増え続け、テングになっていたと振り返った。

 そんな状態の長江は、萩本だけでなく世話になっていた明石家さんまや笑福亭鶴瓶に対しても義理を欠き、徐々に芸能界での仕事がなくなっていった。一時期、趣味のスノーボードが仕事につながりもしたが、5年前には仕事ゼロで収入もなくなり、カードローンで食いつなぎ中華料理店でアルバイトをするまでに転落していたという。

 ようやく萩本と再会できたのは03年。萩本が座長を務める明治座の楽屋に、門前払いも覚悟で顔を出すと、萩本は迎え入れてくれ、2人きりで30分ほど話すことができたという。その後、14年には萩本が最後の舞台を行うことを知り、駆けつけた。終演後、萩本が演者やスタッフを食事に誘い、長江にも「フツオは空いてるの?」と、当時の呼び名で声を掛けてくれたことに、「うれしかったですね」と長江。食事の席では周囲の気遣いで萩本の隣の席に座ることができ、「涙が止まらなかった。駅からどうやって帰ったのかも覚えてないくらい、放心状態だった」と振り返った。

 そして最後に長江は、「ほんとに多方面の方にご迷惑をかけたと思います。1人1人に頭を下げないといけないこともいっぱいあります。若いからと言って許さることではないと思いますし、各事務所の皆さん、関係者の皆さん、大変ご迷惑をお掛けしました。すみませんでした」と謝罪した。