ロックバンドTUBEが20日、横浜スタジアムで夏恒例となる26年連続28回目のライブを開催した。

 ボーカル前田亘輝(51)らがバルーンで空を飛ぶ演出や、年内で解散を発表したSMAPの「夜空ノムコウ」を披露するなどして盛り上げた。

 今年2月に声帯のう胞除去手術を受けた前田は、ライブ前の取材で「全然違いますね。すごいよ。全部が口パクなんじゃないかってぐらい」とのどの好調ぶりをアピールした通りの美しい歌声を聞かせ、冒頭では約25分間ノンストップで10曲のロックナンバーを披露した。

 その後、雨が降り始めたが「どうするみんな、いったんはける? 俺は暑くてちょうどいいぐらい」と笑わせ、メドレー含む全30曲を歌いきった。

 ライブ中盤になると雨はやみ、今年7月に発売したシングル「RIDE ON SUMMER」披露後のリクエスト曲を演奏するコーナーで、年内での解散を発表したSMAPの「夜空ノムコウ」を披露した。これにはファンも大盛り上がりで手拍子を送った。TUBEメンバーが解散について直接口にすることはなかったが、前田は「いい歌だね、これ。本当に語り継がれる名曲ってあるよね」と感慨深そうに話した。

 本編終盤に歌った昨年発売のシングル「おかげサマー」では、前田がバルーンに乗り、メインステージからアリーナ席後方のサブステージまでファンの頭上を浮遊しながら歌唱した。春畑道哉(49)、角野秀行(51)もメインステージから空気を入れて膨らませてつくったエアウオークを歩いてサブステージへ向かい、盛り上げた。

 前田はリオ五輪についても触れ「すっごい早起きしてみてます。すごいよね。(メダル獲得数)過去最多。東京オリンピックが楽しみだね。東京オリンピックではなんとかして開会式に選手に混じって出て、あそこを歩いてみたい」と野望を明かした。「コーチでもサポートでもいい。誰か歩かせてくれないかなあ。この中に東京オリンピック目指している人いたら、マッサージでも荷物持ちでもいいから声かけて」と呼び掛けると、会場からは笑いが起こった。

 アンコールでは炎柱などの演出に加え、花火も打ち上げてハマスタの夜空を彩った。ダブルアンコール時には白地に五輪カラーの5色で「TUBE」と書かれたTシャツを着て登場し、最後は昨年発売したアルバムの収録曲「海のバラード」を歌ってライブを締めくくった。