静岡朝日テレビ制作のテレビ朝日系「追跡!極上マグロ~嵐の北大西洋38日間完全密着~」が、19日午後1時55分から全国放送される。北大西洋でのマグロ漁を日本のテレビが初めて取材。リポーターを務めたお笑いコンビ、サミットクラブの静恵一(34)が、船上の日々を振り返った。

 -日程は

 昨年10月1日にスペインのラスパルマスから1週間かけてアイルランド沖へ。海がどんどん鉛色になって、荒くなってきました。

 -仕事の内容は

 長さ約150キロ(東京~静岡市と同じ)、針約3000本のはえ縄を約13時間かけて引き上げる作業などです。初日は全身打撲をしたかのような疲労感が残りました。波の高さは3~4メートル。油断すると一瞬でのみ込まれるので、最初は緊張していました。

 -巨大マグロを間近で見た感想は

 200キロ級がバンバン上がるので、テンションが上がりました。ただ、尾びれで甲板をたたく音が大きく、体に当たると骨折すると聞いて怖くなりました。北大西洋では漁獲総量規定があるのですが、今回の漁で1億6000万円分のマグロが上がったそうです。

 -すごい経験ですね

 2つ返事で受けた仕事ですが、携帯の電波も入らず、帰りたい時期もありました。でも、携帯に縛られない生活が気持ちよくもなりました。他の乗組員は14カ月間の漁生活。仏のような人ばかりで、複雑に絡んだ縄が大量も淡々とほどいていく。悟りの境地ですよ。

 -船を降りて、普通の生活に戻れましたか

 一瞬で戻れました。港に着いて携帯を見ると、ラインが約500件入っていました。体重は4キロ減。初めての全国ネット出演になりますが、今回の仕事で人生観が変わりましたし、貴重な経験になりました。今は感謝の気持ちでいっぱいです。