将棋好きで、アマチュア初段の腕前の桂文枝(73)が26日、史上最年少棋士で、デビュー戦以来無敗の29連勝で新記録を樹立した藤井聡太四段(14)に「歴史的瞬間を見ました」と、興奮のコメントを寄せた。

 文枝は今月17日、藤井四段が27連勝を達成した一番で、大阪市内の会場を訪ねており、この日は中継で増田四段との熱戦を見ていた様子。所属事務所を通じ「歴史的瞬間を見ました。生中継で、こんな大逆転を見られるなんて、幸せのいちご(一語)につきますし、まるで増田四段が、スーパーコンピューターと(将棋を)やっているようでした」とコメントした。

 また、将棋通らしく「飛車を取られたら、われわれなら万事休すなのに、1筋7筋からの角の両側からの攻め、見事。すごいとしか言葉が見つかりません」と感心しきり。「おめでとう」を連呼した。

 将棋界に生まれたスーパースターに、文枝は常日ごろ、高い関心を寄せており、高齢化が進む自らが身を置く落語界と比べている。それだけに、藤井四段の快進撃に「いやぁ、将棋界がうらやましい」とも漏らしていた。