新生雪組の人気スター彩風咲奈(あやかぜ・さきな)主演のミュージカル「『CAPTAIN NEMO』…ネモ船長と神秘の島…」が16日、大阪市北区のシアター・ドラマシティで幕を開けた。

 「キャプテン・ネモチーム、本日より再出航だっ!」。センターに立った彩風が、腕をあげて初日のあいさつを行った。

 彩風の外部劇場初主演作は、すでに東京・日本青年館ホール公演を終え、今回は、劇団の地元・関西へ凱旋(がいせん)。しばらくの休養をはさんでの大阪公演開幕に、彩風は「日本青年館ホールでの公演を終えて、しばらくノーチラス号とともに海に潜っておりましたが、本日、大阪に上陸しました」と告げた。

 今作は、SFの名作「海底二万里(マイル)」を原作に、彩風は、南大西洋の神秘の島を守ろうとする、潜水艦「ノーチラス号」のネモ船長を熱演している。劇団代表作のひとつ「風と共に去りぬ」の「レット・バトラーをイメージ」して、役柄を作り上げてきた。

 新トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)が率いる新生雪組は、2班に分かれて公演中。彩風は、その1班の主演を任された。凜(りん)とした立ち姿、毅然(きぜん)とした表情で、島民を守ろうとする主人公を演じきった。

 ヒロインのレティシアは彩(いろどり)みちる、英海軍の少佐役は月組から移ってきた朝美絢(あさみ・じゅん)、遭難してきた新聞記者役は、若手スターの永久輝(とわき)せあが好演。各スターが個性を発揮し、大阪公演の船出を迎えた。

 シアター・ドラマシティでの公演は24日まで。