東西とも視聴率20%超えもあり、高視聴率を堅持するNHK連続テレビ小説「わろてんか」(月~土曜午前8時)をめぐる成否の指針は、地元商店街でのたこ焼きの割引率だった-。

 「わろてんか」を制作するNHK大阪放送局は7日、角英夫(かど・ひでお)局長が定例会見を開き、番組の後藤高久チーフ・プロデューサー(CP)も同席。後藤CPはドラマの反響、手ごたえ、指針を「商店街のおばちゃん、おっちゃんの反応から見ている」と明かした。

 ヒロイン葵わかな(19)が、吉本興業の創始者・吉本せいをモデルにしたてんを演じ、大阪に「笑(ショー)ビジネス」を根付かせようと、松坂桃李ふんする夫藤吉とともに奔走していく物語。後藤CPは、自宅近所にある商店街で、住民や商店主からの反応を得て「いいか悪いか、受け入れてもらえているか、そうでないか」を、感覚的にとらえているそうだ。

 「放送が始まった頃より、今の方が、ヒロインが苦しんだり、(嫁姑問題などでも)つらい目に遭ったりして、反応が良くて『ひじょうにおもしろくなった』と言ってもらえる。たこ焼き20円、負けてもらう日も増えましたし、正しい指標やと思います」

 商店街で、たこ焼きの割引をひとつの基準に、番組の“好感度”をはかっており、今後への手ごたえも感じる日々だ。年末年始の放送では、大正から昭和初期にかけて、大阪の演芸劇場で大流行した「安来節」を取り上げるといい、後藤CPは「この時代に、こんなことがあったのか、と、当時のことを知ってもらえれば」と話していた。