大みそかの第68回NHK紅白歌合戦に初出場するエレファントカシマシの宮本浩次(51)が、音楽を好きになるきっかけを作ってくれた亡き母への思いを語った。

 28日放送のNHK「4時も!シブ5時」は、タレントのクリス松村が宮本にインタビューしたVTRをオンエア。宮本は緊張しきりだったという11月16日に行われた紅白の出場者発表会見を振り返り、「会場に行く時にもう緊張してるんですよ。それで(会場に)入ったら、カメラの人がずっと撮ってるんですよ。それで『宮本さん、今の気持ちはどうですか?』って(聞かれて)。もううれしくて(涙を)ぐっとこらえて困っちゃって」と、普段通りのオーバーアクションで感情たっぷりに振り返った。

 小学3年の時に、歌が好きだった母の勧めでNHK東京児童合唱団に入団し、10歳で「みんなのうた」でデビューを果たした宮本。しかし何事も長続きしないという宮本少年は、「辞める」と母に申し出たこともあったという。母からは「いつか私に感謝するときがある」と、続けるように説得されるも、反発してケンカに。「そうしたら母親が必殺技で、『あんたなんか、私から出てきた(生まれた)くせに』って。それ言われちゃおしまい。そういう話じゃない。女性って(話が)飛躍する。一気に時空を超えて、どうしようもないところからズバッと……」と、言い負かされた思い出を懐かしそうに語った。

 そんな宮本少年がバンドをやると言い出した際には喜んでくれたという。「母親は大事なものなんだっていうか、常に母親への思いとか、そういうものは体にしみついていますよね」という宮本。紅白初出場に向け「お墓参りぐらい行ったほうがいいんですかね? いや、行こうかとは思ってるんです。ご報告というか、まだしていないんで……」と照れくさそうに語った。