芸能活動を休止している桜田淳子(59)が27日、東京・博品館劇場で、デビュー45周年記念公演「マイ・アイドロジー スペシャル~ありがとうのかわりに」を行った。約1年ぶりの公の場で、抽選で選ばれた約380人のファンに変わらぬ元気な姿を見せた。仕事のオファーも舞い込んでいるといい、関係者は「これをもって実質的には芸能界復帰です」と語った。

 博品館劇場の楽屋口前には、約300人の人だかりができていた。プラカードに思い思いのメッセージを掲げ、会場に入れなかったファンも桜田の姿を一目見ようと集まった。終演後、楽屋口から姿を現した桜田は「淳子ちゃーん!」の大歓声に驚いた様子も笑顔。最前列にいたファンから花束を受け取ると、ご機嫌で迎えの車に乗り込んだ。

 昨年4月の音楽イベントに出演して以来約1年ぶりの公の場で、ソロ公演は13年11月の40周年記念コンサート以来4年4カ月ぶり。2月に発売した45周年記念アルバムの購入者特典として、今公演のチケットを申し込めたが、380人の定員に対して約1300通の応募があったという。

 2時間弱の公演では「サンタモニカの風」「リップスティック」、自身が作詞作曲を手掛けた新曲「ありがとうのかわりに」など13曲を披露。途中、志村けん(68)と夫婦を演じて話題となったコント「私ってダメな女ね」を一人二役で披露して笑いを誘う一幕もあった。

 桜田は92年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の合同結婚式に参加。同教会と霊感商法との関わりが社会問題となり、芸能活動から遠ざかっていたが、関係者によると、最近は目立った宗教活動は行っていないとしている。

 桜田はイベント出演などのオファーを複数受けており、当人も「お客さんの前でライブをしたい」と話しているという。2月27日発売の「婦人公論」(中央公論新社)では「子育てなどはやりきった。この先10年間で今までの芸能活動の総括をしたい」などと語っていた。この日の本人の手応えや世論の反応次第で、芸能界への本格復帰もありそうだ。