大衆演劇の舞台で優れた業績を示した芸術家を表彰する第3回菊田一夫演劇賞の贈呈式が26日、都内で行われ、俳優の城田優(32)がミュージカル「ブロードウェイと銃弾」のチーチ役の演技で演劇賞を受賞した。

 同舞台は、今年2月から4月にかけて東京・日生劇場、大阪・梅田芸術劇場、福岡・博多座で上演された。1920年代の禁酒法時代のニューヨークを舞台に、自身の戯曲が念願のブロードウェイで上演されることになった、売れない劇作家デビッドが、出資者であるギャングの親玉ニックやその部下チーチ、主演の大女優ヘレン、ニックの愛人である大根女優オリーブなど、個性的なキャラクターたちに振り回されていくコメディー・ミュージカル。ウディ・アレンによる同名映画を原作に、2014年にウディ自らが脚本を書きブロードウェイでミュージカル化した作品を、福田雄一の演出で日本で初めて上演した。城田の演じたチーチは、劇作家としての天性の才能を持つギャングのボディーガードという役どころ。

 授賞式のスピーチでは、「今後もエンターテインメントを通して、ミュージカル・歌の力を通して、その力を信じる皆さんに笑顔を、勇気を、元気を、やる気を、届けられたらと思います」と語った。