先月5日に亡くなったアニメーション映画監督、高畑勲さんのお別れの会が15日、生前高畑さんが愛した三鷹の森ジブリ美術館で営まれた。

 高畑さんがプロデューサーを務めた84年の映画「風の谷のナウシカ」で音楽を手掛けた久石譲氏(67)は、「当時無名だった僕を起用していただいた。今日の僕があるのは高畑さんのおかげです」と感謝を述べた。その後に手掛けた「天空の城ラピュタ」の主題歌「君をのせて」は、久石氏の代表曲となった。「高畑さんがいなければ完成しなかった。一緒に仕事ができたことを誇りに思います」と名曲の祖をたたえた。

 今でも仕事で迷ったときには、高畑さんの笑顔を思い浮かべるという。「そういう意味では、高畑さんは僕の中で生きています。またいつか、どこかでお会いしましょう」と涙ながらに述べ、故人をしのんだ。