俳優渡部豪太(32)が、舞台「さよなら鹿ハウス」(11月8日初日、東京・座・高円寺1)で主演を務めることが21日、分かった。乃木坂46の舞台「墓場、女子高生」や秋元康氏プロデュースの「劇団4ドル50セント」の脚本や演出を手がける注目の演劇人、丸尾丸一郎氏(年齢非公表)の自伝的私小説を舞台化した作品。丸尾氏は同舞台の脚本と演出も担当。渡部は演出家当人を演じる異色の舞台に挑戦する。

 渡部は「目の前に自分の演じる役のご本人がいるというのはちょっと変な感じがするかもしれませんが、未体験なので楽しみ。きっと丸尾さんも変な気がするかもしれません」とコメントした。作品は、丸尾氏が05年に劇団鹿殺しの仲間と7人で上京し、共同生活をしながら演劇に情熱を燃やした青春時代を描く。

 渡部は「伝説になるために東京へやってきた7人の若者たち。それを聞くだけでまるで漫画の冒険が始まるかのようにワクワクしています」。さらに「私も芸の道に生きると決めて上京した人間の1人。20歳の無知で、がむしゃらだった頃を思い、今、この年齢で演じることに必然性がある気がします。沢山の人たちとこの作品を共有したい」と意欲を示した。