西島秀俊(47)がテレビ朝日系2夜連続スペシャルドラマ「名探偵・明智小五郎」(来年放送)に主演することが17日、分かった。サイバー犯罪の知識にたけた“現代版”明智小五郎を演じる。「過去に多くの俳優によって演じられてきた明智小五郎を現代版でどう作るのか。企画内容をうかがった当初から、興味が湧きました」と意気込んでいる。

今回、明智はサイバーセキュリティー企業「AKロジスティクス」の相談役ながら、ひそかに「明智探偵事務所」を開設。優秀なプログラマーで高いハッキング技術を持ち、サイバー系の知識を駆使してあらゆる事件を解決していく。原作の明智の頭脳はそのままに、今作ではアクションも披露。西島が新たな明智像を作り上げる。

江戸川乱歩が生み出し、過去に何度も映像化されたキャラクター、明智小五郎を現代風にリメークしたオリジナル作品。原作の「怪人二十面相」は国際的ハッカー集団「ファントム 20」として登場し、ネット犯罪の脅威が描かれる。第1夜は警察のデータベース流出が引き起こす連続殺人、第2夜は巨大病院を襲うサイバージャックがテーマ。

共演には実力派が名を連ねる。伊藤淳史(35)は警視庁刑事部「サイバー捜査支援室」の捜査官、小林芳雄として登場し、明智とコンビを組む。原作で明智の助手を務める、少年探偵団の“小林少年”にあたる役どころだ。また、明智の妻、文代を石田ゆり子(49)小林の妻、真由美を岸井ゆきの(26)警視庁刑事部長の浪越謙次朗を香川照之(53)が演じる。

現在撮影中で、西島は「現場では、台本に書いてあることが監督のアイデアで2倍、3倍に膨らみ、予想のつかない面白さが毎シーン起きています」とアピールした。

◆明智小五郎 小説家江戸川乱歩(1894年~1965年)の作品に登場する名探偵。1925年発表「D坂の殺人事件」で初登場。その後「少年探偵団」シリーズなどに登場し、乱歩作品の重要キャラクターとなった。明智が出る小説は多数映像化され映画は大木実、梅宮辰夫、仲村トオルら、ドラマは陣内孝則、稲垣吾郎、田村正和らが演じた。テレビ朝日系では77~94年まで「土曜ワイド劇場」でドラマ「江戸川乱歩の美女シリーズ」を放送。歴代明智役は天知茂、北大路欣也、西郷輝彦。