年内で芸能活動から引退する滝沢秀明(36)が28日、滝沢秀明として最後のショー「THANK YOU SHOW」を東京・グランドプリンスホテル新高輪で行った。

ジャニーズ史上で最も安い、3900(サンキュ)円のチケットを買った1930人全員に、滝沢の「最後ぐらいは、歴史的1枚を撮ってほしい」との発案で、自らデザインした特製インスタントカメラが無料で配られ、ジャニーズ史上初の撮影タイムが設けられた。滝沢は場内を練り歩き、ファンに自由に撮ってもらった。「50年以上のジャニーズの歴史で初めてのことだけれど、時代は自分たちで作ればいい。楽しいことはどんどんやっていきたい」と、プロデューサーの顔を見せた。

ファンのリクエストが多かった上位3曲の「epilogue」「WITH LOVE」「REAL DX」など18曲を歌い、「REAL」では長年バックダンサーを務めたSixTONES、Snow Manらが出演中の帝国劇場から駆けつけ、滝沢の後ろで踊った。メンバーから「出たい」との相談の電話があった時、滝沢は「出ちゃいなよ」と即答したという。

客席からV6三宅健、生田斗真らが見守る中、7年ぶりに金髪姿の滝沢は「恥ずかしいよ。今日1日だけね」と言ったものの、ファンから「いいよ」の声が上がると、「31日の(ジャニーズ)カウント・ダウンまで引き伸ばそうかな」と延長を即決した。

ショー前に滝沢は「寂しいという気持ちはない。ファンには感謝しかない。これからは仲間になる感覚かな。これまでは信じて前を進んできたけれど、それが結果につながってきた。これから新しいスタートになるけれど、信じて進んでいくだけ。ジャニーズに新しい風を吹かせたい」と、今後の思いを口にした。すでに来年に手掛ける舞台の構想も練り、準備を進めているという。「やりたいことはいっぱいある。2019年はやりたいことを形にしないと、やる意味がない」と力を込めた。

最後に「epilogue」を歌い上げると、涙ぐんだファンからの大きな歓声の中、滝沢は目を潤ませそうになりながらも、「泣きません。みなさんも家に帰って、1人で泣いてください」と、最後まで笑顔だった。「悔いはありません。期待以上の男になります。進む道は成功しかない。その道を歩んでいきます。人として大きくなって、びっくりさせたい。タレント以外は応援しちゃいけないことはないでしょ。応援される男になるつもりです。滝沢秀明、第2章に行ってきまーす」。ファンに大きく手を振って、ステージを後にした。

その後、ファンが会場から退出した後、滝沢は関係者との記念撮影に臨み、1人1人と握手していた。31日のタッキー&翼として出演後は、来年から裏方として演出、プロデューサーに専念する。後輩に慕われ、多くの人に愛された滝沢は、大きな一歩を踏み出す。