映画監督の降旗康男さんが20日午前9時44分、肺炎のため東京都内で死去したことが26日、分かった。84歳。長野県出身。東映が明らかにした。

通夜・告別式は、生前の個人の意志により近親者のみの密葬で執り行われた。

2016年(平28)の映画「追憶」の撮影終了後、しばらくしてからパーキンソン病を発病し、療養していた。今年4月中旬に体調を崩して入院。その後、肺炎を患い、回復しないままなくなった。

57年東京大学文学部フランス文学部卒業後、東映に入社。66年「非行少女ヨーコ」で監督デビュー。74年に東映を退社、フリーとなる。99年には高倉健さん主演映画「鉄道員」で、日本アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。岡田准一主演の「追憶」(17年)が遺作となった。

「赤い疑惑」から始まった「赤いシリーズ」などテレビドラマも多数手がけた。02年紫綬褒章受賞。08年に旭日小綬章受章。