田中圭(35)原田知世(51)がダブル主演する日本テレビ系ドラマ「あなたの番です」(日曜午後10時30分)が話題だ。

6月30日には、2クール目の「反撃編」で初回となる第11話が放送され、放送開始以来最高となる平均視聴率9・2%(全てビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。さらに、7月7日に放送された第12話も9・2%だった。

視聴率以上に上向いているのは、SNS上での盛り上がりだ。1クール目のラストとなった6月16日放送の第10話では、原田演じる手塚菜奈が毒殺されてしまう。

衝撃の展開に、ツイッターでは「菜奈」というワードがトレンド入りした。さらに、劇中に登場するコミック「名探偵コナン」の巻数などが、菜奈が殺されてしまう伏線だったのでは、などの「考察」が次々とあがった。「菜奈は本当は死んでいないのでは」などの意見も少なくなかった。

元乃木坂46西野七瀬(25)演じる黒島沙和や、舞台となるマンションに引っ越してきた大学院生、二階堂忍(横浜流星)に関する考察も盛んに行われている。

一部視聴者は黒島の「双子説」を唱えており、二階堂が大学で会った黒島の頭の匂いを確認するシーンでは、「二階堂は匂いに敏感だから、双子の匂いの違いが分かったのでは!?」という推測もされた。ツイッターでは「黒島」というワードがトレンドにあがった。

考察は、「ドラマ外」にも波及した。西野が6月29日に都内で行われたカラーコンタクトレンズ「me me mar(メメマール)」のPRイベントに出席した際、司会者から「この後もドラマの撮影があるんですよね」と聞かれ、「はい。ぜひご覧ください」と答えた。

すると、インターネット上では「撮影は本当にあるのか?」「これもドラマの演出のフェイクか?」など、もはや「深読み」と言ってもいいようなツイートが散見された。

同作は日本テレビでは25年ぶりとなる2クール連続ドラマ。秋元康氏が企画・原案を手がけている。放送開始当初は視聴率もそこそこといった感じだったが、いい意味で視聴者を裏切る急展開と、「一見何げないこのシーンにも何か意味があるのでは」と思わせる構成で、1クール目の終盤からSNSでの盛り上がりが顕著になり、一躍話題作となった。

同局関係者は「物語のことに関しては、何も話せません!」と徹底していたが、SNSの盛り上がりについては「視聴者の方々が、こんなに熱量をもっていろいろと話してくださるのはありがたいです」と手応えを感じているという。

特に10代を中心に、若者の視聴者の伸びが顕著だという。「SNSでの『考察』というドラマの新しい文化が生まれたと思っています」と話した。

ツイッターでは、放送のたびに「あな番」「あなたの番です」というワードがトレンドに上がる。日曜の夜は、ドラマ本編だけでなく、SNSで飛び交うさまざまな「考察」にも注目だ。【横山慧】