NHK大阪放送局の有吉伸人局長が2日、大阪市中央区の同局で定例会見を行った。会見の中で、次期連続テレビ小説「おちょやん」について、制作担当者が、ヒロイン杉咲花(22)はまだ収録に参加していない現況を明かした。

「おちょやん」は、本格クランクインを迎えないまま、新型コロナウイルスの影響で収録取りやめが続いた。6月24日から収録を再開したものの、杉咲は参加しておらず、同担当者は「今月のどこかでクランクインできる」との見通しを語る。ただ、その時期には「現在、スケジュールの最終調整中」とし、近年は4月に収録を始めてきた朝ドラのヒロインが、7月に入ってもクランクインしていない異例の事態となった。

放送開始時期についても「収録の状況を見ながら判断し、決まり次第改めて知らせる」とした。

「おちょやん」は、ヒロイン竹井千代のモデル浪花千栄子の出生地である大阪・富田林市に千代の生家のセットを組み、幼少期のシーン収録からスタート。4月2日にヒロイン子役らが参加して、大阪府内でロケを始め、6日まで続けたが、緊急事態宣言を受けて7日から取りやめた。ここまで杉咲の出番はなく、本格的なクランクインを控えた最中での中断になった。

6月11日に行われた同局の定例会見では、同月22日の週から収録を再開すると発表。予定通り24日に収録を再開し、今週も関西近郊でロケが行われている。スタジオ収録はまだ行われていないという。

また、モデルで女優の中条あやみ(23)が主演し、今秋にスタートするドラマ「閻魔堂沙羅(えんまどうさら)の推理奇譚(きたん)」(土曜午後11時30分)の制作開始を発表した。中条は死者を天国か地獄に送るかを決める裁判官を演じる。「いつかこのような特殊な役を演じてみたいと思っていたので、沙羅になれることが楽しみ」とコメントした。大阪局制作の1年ぶりの夜ドラマで、有吉局長は「ひじょうに楽しみ」と話した。