ブルース・リーの代表作の1つとして知られる、1973年(昭48)の香港映画「燃えよドラゴン」で格闘家を演じた、ジョン・サクソンさんが25日、肺炎で亡くなったと、米芸能メディア「ハリウッドリポーター」「デッドライン」などが報じた。83歳だった。テネシー州マーフリーズボロ在住のサクソンさんの妻グロリアさんが、米各メディアに声明を出した。

サクソンさんは、米ニューヨーク州ブルックリン出身のイタリア系米国人で、高校在学中にモデルとして活動を始め、17歳で代理人と契約。演技を学んだ後、ハリウッドに渡った。本名のカルミネ・オリコから芸名をジョン・サクソンに変えて、俳優として活動を開始した。

1956年(昭31)の映画「狙われた女」への出演で注目されると、58年「年頃ですモノ!」でゴールデングローブ賞新人男優賞を受賞。バート・ランカスターとオードリー・ヘップバーンの共演で知られる60年「許されざる者」では、先住民(インディアン)を演じた。

当時から柔道と空手の達人として知られていたといい、「燃えよドラゴン」では、ギャンブルで借金を重ね、武術トーナメントに参加した格闘家のローパーを演じた。

また、人気ホラーシリーズ第1作として1984年(昭59)公開された「エルム街の悪夢」では、殺人鬼フレディと戦う主人公ナンシー・トンプソンの父ドナルドを演じた。