2020年の映画賞レースの先陣を切ってナショナル・ボード・オブ・レビューが26日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で例年より2カ月ほど遅れて発表された。

作品賞に輝いたのは、ベトナム戦争中に埋められた金塊と戦死した隊長の亡きがらを探しに戦場に舞い戻る4人の黒人退役軍人を描いた「ザ・ファイブ・ブラッズ」で、メガホンを取ったスパイク・リー監督は監督賞を受賞した。

主演男優賞は「サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~」のリズ・アーメド、主演女優賞は「プロミシング・ヤング・ウーマン」のキャリー・マリガンがそれぞれ受賞した。また、昨年8月に大腸がんのために43歳の若さで亡くなったチャドウィック・ボーズマンさんは、昨年から新設されたアイコン賞に輝いた。

コロナの影響で今年のアカデミー賞は2月28日に予定していた授賞式が4月25日に延期され、毎年1月上旬に授賞式を行っていたゴールデン・グローブ賞も2月28日に延期されている。

パンデミックによるロックダウンの影響で昨年は多くの作品が劇場公開を取りやめてストリーミング配信に変更されているが、今年は例外として3月以降に劇場公開から配信に変更した作品も審査の対象とすることが決まっている。

ゴールデン・グローブ賞のノミネート発表は2月3日、アカデミー賞は3月15日に発表される。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)