昨年暮れにM-1チャンピオンに輝いたマヂカルラブリーのボケ、野田クリスタル(34)が「天才、俺の師匠」と尊敬するお笑いコンビ、モダンタイムスを取材した。

高校2年の03年に16歳で吉本興業と契約するまでの1年間、野田は高校生でありながらフリーの芸人として活動していた時期があった。“地下芸人時代”と称する、小さなライブ会場での芸人活動を共に送ったのがモダンタイムスだ。養成所上がりのお上品な芸人が多くなってきた中で、野田のむき出しの面白さは、この地下芸人時代に源流を求めることができる。

モダンタイムスは、青森・弘前出身のツッコミのとしみつ(42)とボケの川崎誠(42)だ。07年に相方を探していた村上(36)に野田を紹介して、マヂカルラブリーを誕生させた。高校を卒業すると同時に上京して4年間。「津軽弁がきつくてお笑いどころじゃなかった」というのも好感度大だ(笑い)。

YouTube「モダンタイムス公式チャンネル」を検索すると、漫才の枠に収まらないネタが数多く見られる。放送作家高田文夫氏の一番弟子で、フジテレビ「メチャ×2イケてる」などを担当、地元秋田では佐々木希や壇蜜とも共演する売れっ子タレントの顔を持つ放送作家、元爆(がんばく)こと元祖爆笑王(56)が08年に出版した「漫才入門」を使ったネタが面白い。

ステージ上に「漫才入門」を持ち込んで、書いてある通りにしゃべって「これでM-1を優勝も。バンザ~イ」とボケていくのだが、変なおかしみがにじみ出てくる。元爆もニヤニヤ笑いながら「俺の本使ってネタやってんだよ」と笑っていた。

個人的に一番好きなのは「死刑を耐え抜く男」。絞首刑、銃殺、電気椅子と死刑になっても、なっても生きている死刑囚と看守の絡みがシュールな笑いを生む。テレビのオンエアが可能かは別として、底力を感じさせてくれる。

そして、元プロレス担当記者として見逃せないのが「Comedy by(FAKE)WWE Shinsuke Nakamura」だ。新日本から米国のWWEに進出した中邑真輔(41)のファンは必見だ。

40歳をすぎて、まだブレークしていない“未知の強豪”モダンタイムスが所属しているのがソニー・ミュージック・アーティスツだ。過去のR-1でハリウッドザコシショウ、アキラ100%という強烈すぎる王者を輩出した事務所だ。

ちなみにお笑い部門は、かの“トラの穴”のごとく、謎のお笑い芸人を数多く抱えているのだが、俳優部門には二階堂ふみや土屋太鳳が所属している。そしてミュージシャンは奥田民生、木村カエラ、氣志團、西野カナ、LiSAとメジャーどころが満載だ。

ここのところ復調著しい、日本が世界に誇るソニーがバックについた“お笑いトラの穴”の遅れてきた大物、それがモダンタイムスだ。だまされたと思って、自己責任で1度チェックしてほしい(笑い)。