タレント壇蜜(40)がカンテレのドキュメンタリー番組「ザ・ドキュメント 西成に響け 小さき者の歌~メダデ教会の210日~」(18日深夜0時55分、関西ローカル)でナレーションを務める。

「酒、タバコ、シャブ、けんか、ギャンブルを絶ち、更生するんや!」。大阪市西成区にある教会の牧師と、信徒たちの苦悩と愛に満ちた激動の半年間を密着したドキュメンタリー。

主人公は元小学校教師で、50歳の時に大学の神学部に入学し、牧師に転身した西田好子さん(70)。家族や社会に見放され、行き場をなくした西成のホームレスを救おうと牧師になった。

約10年前、西田さんは古い中華料理店を改装し、小さな「メダデ教会」を設立した。教会には「青空伝道」で導いた約20人の信徒がいる。元ホームレス、犯罪者…。40~80代と年齢はさまざまだが、身寄りがない人がほとんどだ。

西田さんはメダデ教会は「どの教会よりも救いを求める人たちが集う場所」なのだ。西田さんの礼拝は独特だ。

「酒、タバコ、シャブ、けんか、ギャンブルを絶ち、更生するんや!」

信徒の親代わりとなり、健康管理をし、日々の食事の買い物や病院に付きそう。そんな西田さんを彼らは「お母ちゃん」「姐さん」「先生」などと呼ぶ。

人生を諦めて自暴自棄に生きてきた信徒たち。1人の情熱的な牧師の出現で、彼らの人生が変わろうとしている。つまずいた人たちの生きなおしに必要なのは何なのか? 番組が問い掛ける。

ナレーションを担当した壇蜜は「ドキュメントでもちょっとした笑いの要素もあり、ナレーションをするときは、人の人生とか、生活や物の出来ていく様子を別の場所から見せてもらってる気持ちになります。(西成は)自分は行ったことのない所、でも名前は知っている所。生活保護を受けながらもお金だけでは満たされていない方々の暮らしの一部をしっかり見ることができました」とコメント。

さらに「生活保護費だけでは解決していそうで解決していない。そのほころびに気づいてくれた西田先生がいたというのは彼ら(信徒)にとってすごくうれしいことなんだろうなと思いました。信仰は、持ち続けることも放棄することも自由ですが、その先にそれぞれの責任があるということが、この番組を見れば確認できると思います」と話した。